おつかれさまです

日本語の表現

相手との良好な関係を築こうとする、日本人の心遣いが息づく美しい言葉の一つ
\ おつかれさまです /

今回は、この言葉に焦点を当ててお話させていただきます。

日本で生活をしていると、あらゆる場所でこの言葉を耳にしますね。
また、日本語の教科書でもよく見ると思います。


たとえば、

ビジネスマン同士が社内ですれ違いざまに、「おつかれさまです!」

会議の前に、「おつかれさまです」「お集まりいただきありがとうございます」

プレゼンテーション後に、「おつかれさまです」「良かったですよ」

一日の終わりに。お酒を飲む前に、「おつかれさまです」「乾杯」

仕事終わりに、「おつかれさまでした」「また明日」

同僚と電車の中で。別れ際に、「おつかれさまです」「じゃっ」

社内ビジネスメールの冒頭に、「お疲れ様です」 

子供の保護者会で。ママ友同士の挨拶、「こんにちは」「おつかれさまです」

テストや試合などタスクをおえた子どもに、「おつかれさま」「どうだった?」


いろいろな場面で使用する言葉ですが、そもそもの言葉の成り立ちを考えてみましょう。
漢字を加えると
「お 疲れ 様 です」
それぞれの意味
お→言葉を丁寧にする接頭語
疲れ→心や体を使って、力が少なくなること
様→相手の様子や状態を表わす
です→丁寧語

これらをの意味を踏まえ文を作ると、
「あなたはお疲れのように見えます」....と、なるのですが.....

お互いの関係性によりますが、日本では、直接的に評価することは好まれず、こんなことを言う人は、失礼な人だと思われてしまうかもしれません。

しかし、本来この言葉はただ単に見た目を評価しているのではなく、相手の様子を見て、または推測して、
「きっとお疲れでしょうね」「疲れたと思います」 

また、相手の動きや努力を認め、「よく頑張りましたね」「頑張ってくれてありがとう」という敬意を示す意味があります。
そして、これらの労いの思いを伝えるだけでなく、いつの頃からか日常的な挨拶代わりにも使うようになりました。

子供の頃の私は、大人がこの言葉を頻繁に使う理由がよく分からず、不思議に感じていました。
苦く恥ずかしい思い出なのですが、ちょっとだけ共有します。
私が小学校一年生の時に行われたマラソン大会で、気合いを入れすぎてスタートダッシュしたあげく転び、派手に膝と手を擦り剥きました。傷の手当てをしてくれた先生に悔しい思いを打ち明けると、「おつかれさまね」と言われ、「全然疲れてないもん」と屁理屈(へ/り/くつ)をこねた記憶があります。
この頃の私は、本来の言葉の意味を理解してなかったのか、悔しさが先走って言ってしまったのかなどは覚えていません。
「おつかれさまね」の言葉は、先生から私への優しいお心遣いだったに違いありません。

さてさて、ここまでは「おつかれさまです」の言葉の奥に隠された意味深さを日本の見えない文化として美しくお伝えしたつもりです。(私の幼少時の話はさておき...)

ここからは、俗語いわゆるslangをご紹介します。
「お つ か れ さ ま で す」

この8文字がどのように変化し、どのような場面で使用されるのか見ていきましょう!

「おつかれ~」
すでにslangとは言えないかもしれません。一般的に友人や同僚、家族間で使います。
e.g.
家族が帰宅
家族A:ただいま~
家族B:おかえり~。長い一日だったね。おつかれ~。

「おつです」 発音:お↘つです
「です」を加え、軽い丁寧さを表わした表現ですが、職場で使うことはお勧めしません。
e.g.
学生同士の会話。プレゼンテーション後
後輩:おつです!メッチャ感動しました!
先輩:まじ?いや~、うれしいなぁ~

「おつ~」 発音:お↘つ ー
友達や親しい同僚また家族間(兄弟姉妹)で使うこともあります。
e.g.
駅で友人と待ち合わせ
友人A:おつ~
友人B:おつ~
友人C:おつ

「おつ」は「おつ~」の短縮形。発音ポイント:語尾を伸ばさない。

いつの時代でも言葉の変遷はあるものです。
現代、slangとして特定の人々の間で使われている言葉であっても、近い将来、標準語として扱われるかもしれないのです。
もしそのようになっても、語源は記録として残るわけですから言葉の歴史を辿る旅に出るのも面白いことですよね。

長文をお読みいただきありがとうございました。
改めまして、


\ おつかれさまです /

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